SERVICE 原子炉解析技術・炉心燃料安全解析技術
サービス概要
炉心管理に必要となる解析コードについて,日本電気協会が発刊する「取替炉心の安全性の確認に用いる解析コードの適格性評価規程」で要求される検証及び妥当性確認などを実施し,幅広く信頼性の高いサービスを提供しています。その他、モンテカルロ計算コードを用いた応用分野として、臨界評価等を実施しています。
サービスの特長
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炉心管理技術の信頼性維持向上のため、炉心解析コード「CASMO/SIMULATE」システムの精度検証及び解析モデルの改良検討を、臨界実験や実機BWR燃料集合体のガンマスキャン測定値との比較、モンテカルロ計算との比較などを通じて実施しております。
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定常炉心解析コードに加え、炉心管理に必要となる安定性解析コード、熱水力解析コード、炉心動特性解析コードの精度検証や解析モデルの改良検討を行い、幅広く信頼性の高いサービスを提供すべく、努力を重ねています。
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モンテカルロ計算コードを用いた応用分野として、福島第一原子力発電所の廃炉に向けた臨界安全解析、燃料放射化評価など諸検討にも貢献しています。また、原子力規制委員会により制定された新安全基準に対応し、燃料プールにおける臨界評価の高度化にも取り組んでいきます。
利用シーン
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使用済燃料移送、保管時の臨界評価
漏洩燃料など、不具合を生じた燃料を含めた臨界評価に対応することが可能です。既存の許認可取得範囲を超えるような評価条件に対して、ストーリー構築を含めた臨界評価を実施いたします。
導入効果
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廃炉作業の効率化
廃炉作業で課題となる燃料搬出を炉心・燃料解析技術の面からサポートし、廃炉作業の効率化に貢献いたします。
よくあるご質問
MVP、MCNP、KENOなど、ニーズに応じて使用コードを選択可能です。
サービスの内容
主な解析コード
- 定常炉心解析:CASMO/SIMULATE
- 炉心動特性解析:SIMULATE-3K
- 安定性解析:LAPUR-TSI
- 熱水力解析:CTCYCL
- モンテカルロ計算:MVP, MCNP, KENO
- 燃焼計算:ORIGEN-2, ORIGEN-S
主要な実績(2022年3月現在)
- 崩壊熱・放射能インベントリ評価
- 海水注入による臨界影響評価
- 再臨界の可能性・検知性検討
- 使用済燃料プール内の燃料温度・除熱評価
- 炉内または使用済燃料プール内で保管された新燃料の放射化評価
- 使用済燃料輸送容器の臨界評価・設計検討
- 輸送容器の遮蔽評価
- デブリ臨界管理プロジェクトへの参画
- 原子力学会/国際会議への投稿及び口頭発表
- ウラン濃縮設備の臨界性評価・臨界時挙動評価
- 燃料ラック臨界評価
参考文献(2022年3月現在)
- Simulation of Boiling Water Reactor One-Pump Trip Transient by SIMULATE-3K, Nuclear Engineering and Design,” 264, pp.146-152 (2013)
- Development of a Frequency-Domain Coupled Neutronic Thermal-Hydraulic Stability Analysis Code STAC,”NURETH-13, Kanazawa, Japan(2008)