SERVICE 線量・被ばく評価技術
サービス概要
主に東京電力ホールディングス株式会社向けに、原子炉施設の廃止措置に関わる放射能インベントリ評価、放射線線量評価や、設計基準事故・過酷事故時や平常時の被ばく評価、遮蔽設計など多様な評価サービスを提供しています。テプコシステムズでは多くの解析コードを用いた許認可解析を含む評価実績があり、お客様のご要望に応じた評価が可能です。
サービスの特長
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東京電力福島第一原子力発電所事故で発生した放射性物質は、環境中だけではなく発電所構内も汚染し現場作業を困難にしていました。事故後発電所構内では除染作業が行われ、汚染水は汚染水浄化装置により放射能低減が図られています。この際に発生する放射性廃棄物を集め減容処理した廃棄体や汚染水浄化に用いたフィルターは高放射能であり、適切に遮蔽して集中管理する必要があります。テプコシステムズでは、放射性廃棄物からの被ばくを合理的に可能な限り低減するために、線量評価や遮蔽設計を行っています。
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東京電力ホールディングス株式会社が福島第二原子力発電所の廃止を2019年に決定するなど、今後廃止措置の動きが具体化します。廃止措置計画の前提となる発電所の放射能量を把握するために、運転中の中性子束分布を解析し、放射化計算等により放射性物質の放射能量を評価しています。これは、クリアランスレベルの判断にも役立っています。
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東京電力福島第一原子力発電所事故以降、原子力発電所の再稼働の前提として過酷事故が発生した場合でも適切に事故収束できる能力を強化することが求められています。これには事故収束作業に従事する運転員が、過度に被ばくしない環境下で活動できることが必要です。線量低減のための機器の導入や事故時作業計画の策定が進められていますが、テプコシステムズでは過酷事故時の被ばく量を評価し、機器導入や計画策定に役立つデータを提供します。
利用シーン
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放射性物質から発生する中性子・ガンマ線に起因する線量評価、遮蔽評価を依頼したい
<評価例>
- 原子力発電所内の各施設からの放射線量評価
- 廃炉時の放射能量インベントリ,被ばく線量評価
- 高経年化評価で必要な格納容器・生体遮へい体等での中性子束及びガンマ線束評価
- 遮へい壁貫通孔からの中性子ストリーミングを考慮した線量評価
- 低レベル放射性廃棄物の放射能量評価(燃料集合体の構造部材や制御棒など)
- 使用済燃料を線源とするキャスク,ガラス固化体の線量評価 など
<使用する解析コード>
多群輸送コード:ANISN,DORT
遮へい/臨界コードシステム:SCALE
多群断面積:VITAMIN-B6,BUGLE-96,JSSTDL他
放射能生成計算:ORIGEN-2,ORIGEN-S(ARP),または多群断面積に基づく評価
モンテカルロコード:MCNP
簡易遮へいコード:QAD
スカイシャイン計算:G33 -
設計基準事故・過酷事故などの大気中に放出された放射性物質からの被ばく量を評価したい
<評価例>
- 国内原子力施設の事故時中央制御室・緊急時対策所の被ばく線量評価(居住性評価)
- 大気中に放出された放射性物質からの被ばく線量評価
<使用する解析コード>
- ガウスプルームモデルによる大気拡散評価コード(自社開発)
- 放射性物質の移行を考慮した被ばく線量評価コード(自社開発)
このようなお悩みをお持ちの方におすすめです
- 使用済燃料、放射性廃棄物の放射能量、崩壊熱等を評価したい
- 放射性物質の保管設備、処理設備の線量を評価をしたい
- 原子力発電所の設計基準事故時、過酷事故時の被ばく評価を依頼したい
導入効果
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詳細評価コードを用いた線量評価
線量評価で一般的に用いられるQAD、G33などの簡易評価コードを用いるのではなく、MCNP等の詳細評価コードを用いることにより過度な保守性を排除した線量評価の評価実績があります。これにより、遮蔽厚を過度に厚く設計することが不要となり、設備設置費用を削減することが可能です。
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新規制基準に基づいた被ばく評価
東京電力福島第一原子力発電所事故後に制定された新規制基準に基づいた計算コードを自社開発しました。これを用いて過酷事故時の作業員の被ばく評価・遮蔽評価を行い、原子力発電所の施設設置に関わる許認可取得に適用された実績があります。
よくあるご質問
国内外の原子力発電所、放射性物質取り扱い施設の線量評価・遮蔽評価、事故時被ばく評価の実績があります。評価手法はお客様とご相談のうえで決定し、お客様のニーズに合致したサービスを提供しています。
サービスの内容
解析評価の内容によって費用は変動しますので、ご相談ください。